バセドウ病に対してアイソトープ治療(放射性ヨウ素内用療法)を行うと、放射性ヨウ素から放出される放射線によって、甲状腺ホルモンを作る細胞が少しずつ破壊されます。
年数が経つにつれて甲状腺が縮んで小さくなり、甲状腺機能が低下して、甲状腺ホルモン薬の服用が必要になる人が増えてきます。
また、「頭頚部癌や食道癌、肺癌、乳癌に対する放射線外照射」「悪性リンパ腫や再生不良性貧血に対する全身リンパ節照射」「骨髄移植前の全身照射」など、放射線照射後に甲状腺機能低下症になることがあります。
その発症時期は数か月~数十年後とさまざまです。
頭頚部以外の癌では、放射線照射後に甲状腺機能を定期的に調べることがないため、甲状腺機能低下症が見逃されていることがあり、健診や人間ドック等で偶然見つかる場合もあります。